同僚の為に3Dモデルを作ってみた

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僕の同僚にはVRの世界に魅了された男がいます。

名前をシブヤといい、とても気さくで周りの誰からも愛されるような魅力的なボーイです。

そんな彼が言いました。

「ARで自分の好きなものを表示させたい!会社の中に弊社ロゴを浮かべたい!」

そんな彼に協力したい!

と言うことで今回は簡単な3Dモデルを作ってみたので行った手順を共有したいと思います。

どうやって作るか

そもそも3Dモデルと言ってもどうやって作るのか。

自分自身も全く3Dモデルを触ったことがなかったので全く分かりませんでした。

とりあえず何かしらのソフトが必要だと言うことで、条件としてフリーのもので調べてみると

Blender

と言うソフトが目に止まりました。

https://www.blender.org/

 

Blenderとは

Blenderはオープンソースの3DCG作成ソフトです。

モデリング、スカルプト、リギング、3D/2Dアニメーション、シミュレーション、レンダリング、合成、モーショントラッキング、ビデオの編集といったグラフィック処理を網羅する統合ソフトで、Windowsだけでなく、Mac/Linuxなどでも利用できます。

とにかく無料で使用できて高性能。

操作に癖はあるようですが、有料ソフトに劣らない機能の多さから愛用者は世界中に多くいるようです。

使っているユーザーに比例してテクニックや操作方法がネットでもかなり共有されているので、今回はBlenderを使用して作成することにします。

 

作ってみる

今回作成するのは弊社ロゴを押し出した、簡単なものを作っていこうと思います。

画像の準備・読み込み

まずは画像を読み込みます。

ファイルは弊社ロゴのsvgファイルを用意しました。

pngファイルなどから作成することも可能なようですが、svgファイルであればそのままオブジェクトを使用することができるようです。

ファイル → インポート → svg

でファイルを選択します。

 

読み込まれたsvgは原寸大で読み込まれるのでフィールドでは見えないくらい小さくなる場合があります。

自分の環境でも読み込んでも画像が目視できず、失敗したと思い少しはまってしまいました。

ですが、良く見ると画面右部のプロパティにオブジェクトが追加されているのが分かります。

「Curve」となっているオブジェクトが読み込んだもの

 

この一連のオブジェクトを選択して、拡大(Sキー)を行うと以下のように画像が目に見える大きさになりました。

最初から問題なく読み込めていたということですね。

 

オブジェクトの統合

続いて同色のオブジェクトを統合して編集を行いやすくします。

(ちなみに今回はsvgファイルが悪いのか読み込み時にカラーが読み込まれなかったので色を着けやすくするためという意図もあります)

対象のオブジェクトを選択 → 左部メニュー、編集欄の「統合」

 

メッシュ化

続いてオブジェクトのメッシュ化を行っていきます。

svg読み込みから作成されたオブジェクトは

「Curveオブジェクト」

という種類のオブジェクトになります。

このCurveオブジェクトは名前の通り曲線オブジェクトです。

Blenderでのオブジェクトの種類については今回は説明しませんが、言えるのはこのCurveオブジェクトのままではロゴを押し出したオブジェクトは作成できないので、変換をしなくてはいけないということです。

オレンジの点の部分が曲線で描かれていることがわかる

そこで今回はCurveオブジェクトをメッシュ化します。

変換 → カーブからメッシュ(Macではoption + C)

 

メッシュとは何かということについても詳しい内容は省きますが、以下のまとめが分かりやすかったので興味のある方は見てみてください。

「オブジェクト」と「メッシュ」の違いについて

とにかく形状を保持できるデータに変換したという認識でここでは良いのではないかと思います。

メッシュ化した様子

 

押し出し

次にオブジェクトを実際に押し出してみます。

編集モード(Tab)  → 左部メニュー、追加欄「押し出し」(E)

マウスを移動させるとオブジェクトが奥に押し出されるのが分かると思います。

任意の幅まで押し出しを行うと立体的に形状が変化しました。

 

マテリアルの設定

次にモデルにマテリアルを設定します。

マテリアルはモデルの色味や質感を変更するためのデータです。

今回はマテリアルをそこまでいじりませんでしたが、調整することで様々な表現ができるようになります。

 

ファイルの書き出し

今回はシブヤさんの要望でdae形式のファイルを書き出しました。

ファイル → エクスポート

必要なデータによって適宜書き出し形式を変更することになると思いますが、iOSでのAR作成にdaeファイルが使いやすいとのことです。

daeファイルはモデルの情報以外にもカメラや光源など多くの付加情報を持つことのできる形式なようで、ARやVRの世界では使われる機会の多いファイルのようです。

 

まとめ

ということで今回は同僚のシブヤさんのために簡単な3Dモデルを作成してみました。

実際にこのモデルがどんな風に使用されたかは是非シブヤさんの記事を見てみて下さい。

ARのはじめの一歩

 

作ってみた感想としては、手順にしてみると工程は少なく単純なのですが如何せんBlenderの操作に慣れていないことや、3DモデルやARの知識が全くないことによって必要以上に時間が掛かってしまいました。

特にシブヤさんの上記記事でも述べられているように、モデルを実際に表示させる際に真正面に表示されなかったりとモデルとその原点を設定する部分で理解しにくい部分が多かった印象です。単純にモデルを作るだけでなくそのモデルの使用方法などを考慮するとなると非常に緻密で根気のいる作業になりそうです。

自分自身としては今回の作業は非常に楽しく、もっと色々作ってみたいなと思ったのでまたシブヤさんの野望を叶えるために3Dモデル作成を習得したいなと思いました。

記事のアイデアをくれたシブヤさん、そして最初にロゴの押し出しのアイデアをくれたウエダさんありがとうございました!

 

参考

https://togetter.com/li/975482

 

Posted by FuruyaKensaku
映画を愛し、写真に焦がれるエンジニア。 唯一無二のアイデアマンになりたい。 よく言われることは、 「本当に日本人ですか?」と「もっと年齢いってると思っていました!」

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