0から1を生む為に-design編-|クリッピングマスクを理解する

最近ふくろうカフェで指を噛まれました。しむらです。
今回はクリッピングマスクについて解説していきます。使用するツールはIllustratorです。
クリッピングマスクは知っている方も多くいらっしゃると思いますが、私が使い始めたばかりの時に引っかかった部分も説明していきたいと思いますので参考になれば幸いです。
クリッピングマスクとは
下のオブジェクトをマスクすることで、クリッピングパスの内側のエリアにあるものだけ表示される機能の事です。
クリッピングパスとして使用できるものはベクターオブジェクト(簡単にいうとIllustrator内で作成する図形)のみです。ただし、マスクをかけるオブジェクトは写真やベクターオブジェクトなど好きなものをマスクすることができます。
作成方法
- ドロップダウンメニュー:「オブジェクト」メニュー >「クリッピングマスク」>「作成」
- レイヤーパネル:下部にある「クリッピングマスクを作成/解除」ボタンをクリック
- 右クリック:すべてのオブジェクトにハイライトを付け、「クリッピングマスクの作成」を選択
- ショートカットキー:command > 7
作成するにあたっての注意点
- 使えるクリッピングパスはひとつだけ
- 1つ以上のオブジェクトをクリッピングすることは可能
- クリッピングパスは一番上に置く
今回はこちらの画像とオブジェクトを使用してみたいと思います。
画像を正しく位置調整をしたら、画像とクリッピングパスを選択します。
この時、クリッピングパスのレイヤーを上に置きます。
私はショートカット大好き人間なので、いつもcommand > 7を押して作成します。
結果▼
綺麗にくりぬけましたね!うさぎも、ねこも大好きです。
2つ以上のクリッピングパスを使用してマスクをする
次に、こちらのオブジェクトで背景の画像をクリッピングしていきたいと思います。
新宿の部分は文字をアウトライン化したものとオブジェクトをいくつか足して作成しました。
でも今この状態でクリッピングマスクをしようとしても正しく行われません。
なぜかというと、これは複数のパスで成り立っているオブジェクトになります。見てわかる通り、たくさんのパーツがありますよね。
注意点の部分で記載しましたが、使えるクリッピングパスはひとつだけ!です。
じゃあ画像をパスの数だけ用意して1こずつクリッピングマスクをかけるのか!と思われるかもしれませんが、そんな面倒な事しなくても大丈夫なのです。ここで登場するのが「複合パス」。
複合パスにすると複数のパスをまとめて一つのパスへと変換させることができるのです。
複合パスの作成方法
- ドロップダウンメニュー:オブジェクト > 複合パス >作成
- ショートカットキー:commond + 8
クリッピングパスとしたいパスを選択し、commond + 8で複合パスを作成します。
そうすると、複数のパスがひとつのパスとして変換されました。
この状態で、画像も一緒に選択をしてcommand > 7を押すと…
綺麗にできました。
一応補足として、アウトライン化していないただのテキストでしたら、それが何文字でもクリッピングマスクができますよ。
まとめ
クリッピングマスクはデザインを考える上でも絶対というほど必要になってくる機能だと思います。Illustratorを触った事がない人でも知ってる方もいらっしゃるかもしれませんね。私はこの機能がない未来など考えられません…
複合パスについてですが、私もIllustratorを触りたてのころは特に、漢字をアウトライン化して…グループ解除して一文字ずつにして…さあ触ろうというときに漢字をバラそうとしたら崩せない!グループ解除したはずなのにばらけてくれない!その原因が複合パスで、なんでグループじゃないんだ…と悩まされたりしました。だけどかなり重要な役割の複合パス。これからIllustratorを触る機会がある人は注目してみてください。